木立越しの外観
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現在の東京23区のもととなる江戸の町ができた江戸時代をさかのぼること千年ほど前の奈良時代には
いにしえの街道「武蔵路」と多摩川の交差するところに「国府」今の府中市が出来ていました。
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そのため府中は古代の遺跡の上にある町でもあります。
この集合住宅も敷地内に古代の遺構が発見され、遺跡調査をしたうえで建設されました。
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敷地は東府中駅から歩いて3分ほどの交通至便の立地ですが
公園にも面しており緑豊かな環境の中にあります。
緑豊かな環境に建つ集合住宅
2種類のタイルとコンクリート打放の外観見上
低層部の二丁掛せっ器質タイル(左)と高層部の45三丁掛せっ器質タイル(右)
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せっ器質タイル貼りの外壁
あきのこない安定感のある外観
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外観夜景 最上階の丸窓がアクセントになっています。
道路からポーチまでの段差は緩やかな勾配のスロープでバリアフリーに配慮しています。
スロープには手摺だけでなく緑地帯を設け潤いを醸し出すよう心がけました。
ゆったりとしたポーチ部分
ポーチ部分と連続したイメージのエントランスホール
外部道路から緩やかなスロープを経由して
EVホール・廊下に至るまでバリアフリーとなっています。
古代より馬の産地として知られた府中は、現在も東京競馬場があり
大國魂神社の例大祭「くらやみ祭」では競馬式(こまくらべ)が行われ、
馬は地域のシンボルのような存在と言えます。
このエントランスホールにも馬のマスコットが飾ってあります。
45三丁掛せっ器質タイルによる重厚なイメージの廊下
廊下の突き当りにあるアイストップ(目線の焦点)となるヒマラヤヤマボウシ
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せっ器質タイルの壁に磁器質の白いタイルとコンクリートでアクセントをつけた専用部バルコニー
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公園から見たバルコニー側外観
白い磁器タイルとこげ茶色のせっき質三丁掛タイルそれにコンクリート打放で構成したバルコニー
タマリュウの緑地に面した専用部バルコニー
専用部バルコニーから公園側を望む景観
白木調のインテリア 2DKの玄関
2DKのダイニングキッチン洋室
上層階賃貸室からの眺望
南西側外観
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常緑・落葉を織り交ぜて四季折々の緑や花が楽しめるように計画しました
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シマトネリコ ハイネズブルーパシフィック
リグラリア ハツユキカズラ
モッコウバラ ヒマラヤヤマボウシ
ミツバツツジ ヘデラヘリックス
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工事に先立って行われた遺跡の発掘調査
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現地での遺跡発掘調査完了時の状況
この地域は上から武蔵野段丘、立川段丘、沖積地とよばれる
3段の地形に分かれていて、立川段丘と沖積地の間に府中崖線があります。
水はけのよい高台で、崖線付近の湧水が使え、武蔵路の陸路、多摩川の舟便が利用できます。
府中は「立川面」の広い平坦な土地が町をつくるのに適していました。
古代から集落に適したこの土地は現代でも集合住宅の適地になっているようです。
府中エリアの模式図
(「古代・中世を基層に持つ府中・国分寺の場所の力に関する研究」 法政大学 より)
府中市の遺跡地図:府中市ふるさと文化財課「ふちゅう地下マップ」より
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株式会社丸二・設計施工
邑都設計工房・基本設計・実施設計・工事監理