BackNumber p.1 / p.2 / p.3 / p.4 / p.5 / p.6 / p.7/ p.8 / p.9 / p.10 / p.11 / p.12 / p.13 / p.14 / p.15 / p.16 / p.17

         / p.18 / p.19 / p.20 / p21 / p22 / p.23 / p.24 / p.25 / p.26 / p.27 / p.28

p.20
2001/7/8 横浜関内の川辺 2001/7/15 生物の棲む川の色 2001/7/22 橋の名前に込めた心意気

今年の梅雨入りは早く雨量も多かった。けれど二週間もすると毎日晴れの日が続き、ここ一週間は連日三十度を超える猛暑になってしまいました。こうなると水が恋しくなるもの。夏のパリではセーヌの川岸に水着の女性が甲羅干しをしている姿が見られました。日本ではさすがに水着の似合う川辺はみあたらないですが、港に程近い関内の川岸はうだるような季節には気持ちがいい。

スイスのシャモニーという所に行ったとき驚いたことがあります。それは流れる川の水の色がとても白いこと。恐らく細かな鉱物の粉が水にまじってこのような色になっているのでしょうが、ちょっと生き物がいそうにありませんでした。それに比べると日本で見る緑がかった水は、きれいとは言えないけれど日本の風土のもつ生命力の象徴なのかも知れません。活力が萎えつつある日本で明日へのエネルギーを見つけたい。

ふつう橋の名前というと両国橋とか千住大橋とかその土地の名を冠したものが多いのですが、ここ関内の橋の名は「万国橋」。明治大正期につくられた人工島「新港地区」と関内を結ぶ橋で、全世界に向けて出航しまた来航するという意味を込めた命名なのでしょう。「未来しか見えない」とでもいうような、その当時のプラス思考の心意気が感じられる名前です。