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2001/9/9 東京駅と上野駅 2001/9/16 上野駅の寂しさ 2001/9/23 21世紀初頭の世紀末

ふるさとの訛り懐かし人込みの中にそれを聞きに行くと歌われた上野駅は、東北地方への出発点であり終着駅という特別の存在でした。駅の構えは堂々たるもので、東京駅のような華やかさはないものの、山手線の各駅のなかで東京駅とともに機能を超えたシンボルとしての意味を持つ場所だったといって良いでしょう。バブル時期に50階建の超高層ビル建替の話も出ましたが、却って建たなくて良かった。

別格だった上野駅も今は寂しい佇まいです。列柱の形づくる正面は売店が塞いでしまい、天窓のある中央コンコースの真中は土産物売場になっている、終着駅らしい雰囲気をかもし出すはずの線路の終端は粗末な鉄骨階段が立ち塞がっている。竣工時の駅の姿は勿論知らないのだけれども相当改変されてしまっているに違いない。ここには経済原則ということだけでは説明できない悲しい現実があります。

9月11日東京を台風が直撃して通り過ぎていき、夕刻、美しいというよりも気味の悪いような夕焼けが東京の空を覆った。

同日夜ハイジャックされた旅客機がニューヨークWTCビルに自爆テロを起こした。